ぶどう狩りのチケットをもらった。
ここ最近、雨や風が続いていたので、こんな秋晴れの連休がことさら愛しく感じる秋の日だ。
・・・が、
なにもやっていないのだ。
なにを?
中1息子タン太、中間テスト勉強
連休明けは初日から中間テストなのだよ!
でるという課題プリントはまっっっさらのまま、
うずたかくそびえていた。
おまけに、土曜日の夜になって、蒼白な顔で
ごめんなさい… 教科書とノート一式、学校に忘れてきちゃった。
とほざいた事を抜かすではないか!!!!!
母、大激怒!!!!!
なんで今頃?
連休明けは、一発目のテスト。3教科だ。
教科書なしにどうやって勉強すんじゃ?
あすは日曜、月は祝日、開いている可能性があるとすれば、土曜日の今日しかない。
まだ6時過ぎだ。
間に合うか??
もうすっかり暗くなった学校へ車を走らせた。
が、予想通り学校はしんと静まり返り、校内は電灯一つついてはいないようだ。
非常灯の緑色の光がうっすらと窓から見える学校は不気味であった。
母「あきらめるしかない…。」(怒)
息子「うん…。」
ああ…教科書もノートもなく、この子の今回の試験は終わったと、母は悲嘆した。
タン太も、言葉もなくがっくりとしていた。
その時、暗闇の中、特別棟にちらと動く人影…
母
「タン太、なんか、あそこに人がいるよ?」
息子
「キャーッ! 怖いこと言わないで‼︎!」
え?そっち?
この一縷の望みを無駄にしてなるものかっ!
母
「残っていた先生かもしれないよ!
開けてもらえるか走って聞いておいで!」
息子
「やだーーー!怖いよ!」
この後に及んで怖いとはなんぞ?
その余裕はどこから来る?
テスト直前の連休に教科書ノート一式ない恐怖にまさる恐怖なし!
どうやら、剣道部の先生ぽいとのこと。
「ダメもとでもいいから、聞いてきなさい!」
嫌がる息子を無理やり走って行かせた。
やがて、がっかりしたように帰ってくる息子
「校舎は6時に閉まったって。」
「そうだよね。
明日の日曜日は?もし開くなら何時か聞いておいで!」
「う、うん!」
また、タン太は暗い特別棟の方へ先生を追いかけて走っていった。
待つ・・
待つ・・・・
待つ・・・・・・
先生、行っちゃって見つからないんだろうか…
暗い巨大な校舎が、不気味に浮かび上がっていた。
パタパタパターーーー!!
タン太の走る音が近づいてくる。
息を切らしながら、教科書類を重そうに運んでいる。
「学校開けてもらっちゃった!」
「え?開けてくれたの?」
「うん。真っ暗で怖かった!
教室に入る時ね、先生が
『なんにも いないから、大丈夫だよ』
って言ってくれたの。
そしたら、もっと怖くなっちゃったんだけどね、アハハ」
なんと、いい先生だろう…。
うちの、バカ息子のために施錠後の校舎を開けて、
教室までついて行ってくれるなんて、本当に、本当に感謝だ。
「タン太、お礼言った?」
「うん。もちろん言ったよ。たくさん勉強しなくちゃ」
その言葉、しかと受け止めたぞ。
優しい先生のおかげで、母の怒りも落ち着いたわ。
そんなこんなで、3連休は家にこもって勉学に励む予定である。
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