イタリアで子どもと、はぐれる…恐怖 あの子はどこ⁉︎ もう会えないの?

2023/12/19

イタリア 旅行



夏休み、18日間の中1息子とのイタリア旅行

今回は、右も左もわからぬ異国の地で、母息子が別れ別れになってしまうという、聞くも話すも悲しい物語なのです。









フィレンツェの街をウキウキと呑気に散策する、私たち母息子。



「わー!馬がいる!馬車だよ!」

なんと!白馬の馬車じゃない❤️



花の都フィレンツェ、石造りの高い塔、馬車、石畳みの道を歩く私たち。
おとぎ話のよう。

美しい教会、彫刻、噴水、音楽演奏や、ストリートパフォーマンス、
歩いているだけでも楽しいよ。





スマホのナビお姉さんが喋る通りに、右に曲がり、左に曲がり…


スマートフォン、実に便利なものができたものだ。


こんな小さな機械が、道案内してくれるなんて、長生きはするものだねぇ。









少し離れた眺望スポット「ミケランジェロの丘」まで1時間ほどかけて歩いた。
丘というだけあって、登らなければならず、汗だくになったが、そこから見渡す赤茶色にそまるフィレンツェの眺めは最高!

2人で何十枚も写真を撮ったね!




その帰りはあえて違う路地を通ってみたり、小道歩きを楽しんだ。











やがて旧市街に戻るにつれ、観光客が多くなってきた。

だんだん道が混雑してきて、歩きにくい。
前にも、後ろにも人が重なり、うまく進めない。


人並みに押さて、気がつくとタン太の方が少し前を歩いている。
私も見失わないよう、目でしっかりと後を追う。


タン太側の列の流れが早いようだ。
流れに押されるように、距離が少しずつあいていく。



(急がなくちゃ…)
そう思いながら、必死で追っていた。



急がなくちゃ。


一生懸命、早足で歩いた。
タン太が見えなくなっちゃう。
追いつかなくちゃ。

背の高い大人たちに埋もれて、小さいタン太は見えにくい。

急がなくちゃ。

ずいぶん前の方を歩いている。
私も急ぐ。






どんどんと、背の高い大人たちに埋もれていく、小さい背中。




急がなくちゃ…






そして気付けば、
視界から、消えていた…。





いや、でも、追い越してはいない。
今ならまだ、この先に歩いているタン太に追いつけるはず。








さらに急いだ。




しかし、いない。





どこ?
どこを歩いているんだ?




なんで、いないんだ?!








そして、でてきたのは、








ど、ど、どっち行けばいい?






わからん。

タン太は右を歩いていたし、
と、とりあえず右か?
先の方までしばらく歩きまわる。







いない。






戻る。









次は左だ。
またしばらく歩く…






いない!







石畳の路地が重く黒くのしかかる。
どの道も、どの建物も、同じにしか見えない。








いない…。



どうしたらいいの?



あの子はスマホもないのに。





優しそうな誰かに
警察に連れて行ってあげようか? 


なんて言われたら、一緒にどこかへ連れて行かれてしまうんじゃないか?



もう2度と会うことができなかったらどうしよう?
このまま、知らない土地で生き別れ?



たん太っ!!!
たん太ぁぁぁぁぁぁぁぁっ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ!!!!!















「迷子になった時、どうするか覚えている?」
「うん。はぐれたら、その場から動かない! でしょ?」
「忘れちゃダメだよ。ママは、必ず、迎えに行くからね!!」



小さな時からタン太としている決め事だった。








だけど、、、、





どこで はぐれたか  わからんのじゃ〜〜っ!!!














もしや、タン太、ホテルへ行った?


はぐれた場所がわからない場合、
ホテルに帰るという可能性は?






いや…、ホテルの名前、わかんないよね。
ホテル情報入っているのはこのスマホだけだもの。
おまけにイタリア名と英語名がまるきり違うのだ。
私でさえ、スマホに頼り切ってわかってないもん。



・・・スマホに頼り切りだったよ。






ごめんよ、タン太。
ホテルの名前だけでも持たせるべきだったなぁ。





後悔先に立たずだ。






来たと思われる道を戻ったり、進んだり






さっきこの道、通ったっけ?


あれ、この看板、さっきもあったよね?



フィレンツェの道って、なんで全部同じなの?






もう!ここはどこなんじゃー。




探しているのか、迷っているのか。






ごめん、タン太。
アイスクリーム食べたいっていってたっけ。
買ってあげれば良かったなあ…。


ごめんよ、タン太。







もうダメだ、警察だ



スマホで電話をしよう。



何番なんだ…?


そんな想定してなかったよ。アホや。





調べるより、聞くのが早いか。

誰かに聞くか…







「すみません…。」











すると、向こうに
大勢の人だかりが、できている…。






えっ?
何か、あったのか!?



嫌な予感が背筋を走る。

人だかりへ向かい猛ダッシュ。





人をかきわけ、輪の中に割り込む。



そこには、しゃがみ込んでいるおじちゃんやおばちゃん、
心配そうに慰めているお姉さん、
そしてその中心で見知らぬおばちゃんに肩を抱かれて泣きじゃくっているその子は、





タン太じゃないか!








たくさんの人に心配そうな顔に囲まれている。





「タン太!」と呼ぶ私に気づき、こっちを見る。



泣きながら叫ぶ。
「うわーんっ!
おっかぁっ〜〜〜〜〜!!!!」
「タン太〜〜〜〜〜〜!!!」











タン太をしっかりと抱きしめた!
無事で、無事で良かった!!!!

その瞬間、周りの人々から湧き上がった、フィレンツェの街に響き渡るような

盛大な拍手 そして歓声! 



パチパチパチパチパチパチッ〜〜〜〜〜〜!!!!
ワォ〜〜〜!!!!!!!!
マミーッ!!!!マミーーーーッ!
ブラボーーーーッ!
オオゥオオォォォォォォォォォォ〜〜〜〜!
パチパチパチパチパチパチッ〜〜〜〜〜〜!!!!









心配してくれた皆さんに、100回位グラッツェ、センキュー、ありがとう! を連呼した。


本当に、本当に、ありがとう!!!


こんなに、心配され面倒見てくれて、心から感謝します。



ありがとう!フィレンツェ!!!












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自己紹介

自分の写真
https://tantanu-blog.blogspot.com アラフィフの器用貧乏たんたぬ。不運な転職数回後、司書に落ち着く。夫たぬ吉、息子タン太(現在中学1年生)と3人で築50年以上の平屋暮らし。タン太は春から私立海まち中高一貫校に入学。節約はエコ。人生はそう悪くもないなと、最近思う。

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