昭和の銭湯事情
昭和生まれのわたくし
バブル景気に人々が浮かれていた頃、
貧乏芸大生のたんたぬは、ただ毎日貧乏を堪能するのみの生活であった。
住まいは、風呂なし、トイレ共用、玄関に公衆電話1台、その名も気高き「みどり荘」
きらびやかな世間を横目に、
赤い手ぬぐいマフラーにして、小さな石鹸をカタカタ鳴らしながら、小銭を握って銭湯に通ったものだ。
ひなびたタイル貼りの床に、一際目立つ黄色い風呂桶、ケロリン。
そのケロリンと、コンパクトな風呂椅子持って、カランの前に座る。
シャワーなんてハイカラはものはない。
赤(熱湯)と青(水)の水栓を片方ずつ配分しながら押し、ケロリンに適温になるように湯を入れる。
その湯を、体にかけて使うのだ。
洗髪の場合は、頭を低くし、うなじ側から髪に湯を流す。
そのままの姿勢で、シャンプーを泡だて、赤と青を調節しながら湯を "ためては流す" を繰り返すのである。
昭和の銭湯の風景だ。
こんなの売っていた!
これかわいい。
新時代の到来
しかし! ここ十数年、入浴風景にある変化が!
これよ!これ!
上向いてるやん???
まるで、それはいつか見た、大自然の中で美女がシャンプーするテレビコマーシャル。
なぜ大自然の中なのか? ティモテ ティモテ ティモテ〜♪
それはさて置き、
多くの若いおなご衆は、上向きの女優シャンプーなのだ!
新時代の幕開けである!!!
時代についていく覚悟
四足歩行だった われらの遠い祖先は、直立二足歩行し始めた若い衆を、きっとこんな感覚で見上げたに違いない。
珍しいことやっとるなあ?
ちっくと、若いもんの,真似でもしてみるか。
若い衆の仲間に入れてもらおうと
おもむろに、自宅風呂にて上からシャワーをかけ、練習を始める。
うおー、シャンプーが目に入って痛いよう!
泡が額をつたい、目に落ちてきてしまうのだ。
頭の傾け加減が悪いのか、はたまた腰の反りが足りないのか。
もっと、大自然に抱かれた奔放な美女を意識し、十分に天を見上げるべきだった。
これはある程度の訓練が必要である。
上向き派にインタビュー
こうやってね、上からシャワーかけるの。上手でしょ。
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